連載 COLOR ATLAS—徴候から理解する脳のしくみと働き・21(最終回)
脳神経障害[6]—球麻痺、特に嚥下障害のメカニズム
馬場 元毅
1
,
杉浦 和朗
2
1東京労災病院第2脳神経外科部
2東京労災病院脳神経外科部
pp.1148-1151
発行日 1988年12月1日
Published Date 1988/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922142
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
約2年にわたってこ愛読いただいたこのシリーズも,今月でひとまず終了することになりました.そこで,今月は残された第9〜第12脳神経のしくみ,働きとその障害を一括してお話しようと思います.なぜ4つもいっぺんに?と思われるかもしれませんが,それは,これらの脳神経の神経核が脳幹の最も尾側(延髄)に集まっていて,しばしば尾側脳神経群と呼ばれていること,そしてこの神経群は働きの面でも互いに協力しながら,舌や咽喉頭の知覚.運動を司ることなどから,一括してお話した方が理解しやすいと考えたからです.
初めに簡単に各々の神経のしくみと固有の働きについて述べます(図1).
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.