特集 思春期の看護を求めて
CAPDトラブルで不穏状態に陥った患児とのかかわり
錦沢 百合子
1
1北里大学病院学童病棟
pp.971-974
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922104
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はじめに
小児のCRF(Chronic Renal Failure;慢性腎不全)に対する治療としてのCAPD(Continuous Amblatory Peritoneal Dialysis;持続携帯式腹膜透析法)の普及には目覚ましいものがあり,患児のQuality of lifeに対しての大きな役割を果たしていると思われる.
しかし,幼少時の発症で,再発を繰り返しながら治療を続けなければならない場合,その治療を受け入れるに当たっての精神的苦痛は非常に大きいものと考えられる.特に思春期という時期は,将来に対する不安や,理想と現実の自分との葛藤の強い時期にある.また,親への依存から抜け出し自己確立へと向かう時期でもある.
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