特集 思春期の看護を求めて
思春期を迎えた急性リンパ性白血病児のこころの動き
橋本 裕子
1
,
伊豫 朝子
1
1兵庫県立こども病院学童病棟
pp.975-979
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922105
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はじめに
個人によりかなりの差があるが,一般的に思春期と呼ばれる中学生時代は,日常生活も自立しており,表面的には余り問題もなさそうに見える.しかしその反面種々の問題が潜在している場合があり,入院生活が長引くにつれ多様化した問題が表面化してくる.
今回紹介する患児は,幼児期に急性リンパ性白血病を罹患し,化学療法のため繰り返しの入退院を余儀なくされた.身体的・精神的な苦痛に耐えながらこの6年の間に成長し,発達し,今,思春期を迎えた.ここで特に問題となるであろう母子関係,学校,友人,病識に対しての援助を考える.
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