特集 思春期の看護を求めて
思春期の看護確立の必要性を考える
梶山 祥子
1
1東邦大学医療短期大学
pp.967-970
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922103
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思春期の看護の現状は?
「思春期の看護の特集をしたい」と,医学書院の担当者から相談を受けた時の私の最初の反応は「難しい」の一言だった.そして,次の瞬間,卒業して間もないころの小児科病棟での様々な出来事が,私の脳裏を駆け巡った.それは,1人1人違った個性を持ち,違った間題を引き起こし,違った喜びや苦しみを味わうことになった思春期の子どもたちとの出会いである.
そしてまた,子どもたちやその示す問題を,異なる受け止め方をし,多くは個人の持ち味,善意,努力によって異なる対応をし,それを「看護」だと意識していなかったように思われる自分自身も含めての,個性豊かな看護婦たちである.今から29年前のある国立病院,未熟児室を含めてほぼ50床ほどの小児科病棟だった.
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