PROFILE
—水上 學—全身性エリテマトーデスを抱えながら夜勤専門で働く—『浪費してしまった労力と時間を精算中です』
学
pp.603
発行日 1988年6月1日
Published Date 1988/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922017
- 有料閲覧
- 文献概要
「小学校2年の時に結核で1年間休みました.その後も持久力が足りないことなどから,自分が他の人とは違うなって薄々感じてはいたんです」水上さんはしみじみと言う.しかし,その言葉からはもちろん,働いている姿からも,難病に苦しんでいるというような「負」のイメージは一切感じられない.「私は性格がきついですからね.もっともきついからやってこられたんでしょうけれど」
両親兄弟とも無い水上さんが看護婦を目指したのは,早く自立したかったからだ,希望通り看護婦になり,そして結婚.力いっぱい働いていた.が,24歳の時妊娠がきっかけで特発性心外膜炎と診断された.この時から,水上さんの病気との闘いは始まっていたのだ.その後も様々な医療機関に勤めたが,入退院の繰り返しで長くは続けられなかった.その間も診断名は特定されず,昭和57年,帝京大学病院でのパートから本採用への移行時の検診でやっと,全身性エリテマトーデスと診断された.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.