特集 病院と看護学校
病院が看護学校をもつメリットとデメリット
経費と労力の負担は大きくても
長谷川 豊男
1
1市立静岡病院
pp.30-31
発行日 1976年6月1日
Published Date 1976/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205919
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市立静岡病院の場合
市立静岡病院は伝染病棟を含め病床数445床,11看護単位で看護婦定員250名であるが,なかなか定数に満たず,看護婦の充足にはいつも苦慮している.
当病院では戦前から看護婦の養成を行っていたが,准看護婦の制度ができてから昭和29年に静岡市医師会付属准看護婦養成所が設立され,これを当病院で実施してきた,昭和35年市医師会館ができ,養成所もそちらに移り准看護婦学校となったが,その後も現在まで准看護婦学校の実習病院となっている.このような実情から当病院では毎年准看護婦生徒を10-15名市医師会付属准看護婦学校に委託し義成してきた.そのため病院の看護要員構成では准看護婦の数が増し,看護婦数とのアンバランスが目立ってきたので高等看護学院の必要性が叫ばれ,昭和45年4月静岡市立高等看護学院が開設された.この高等看護学院は市立病院付属という形でなく,市立の独立した機関として設立され,事務吏員の学院長と4名の看護婦の専任教員,3名の事務職員で運営されているが,病院のすぐ隣に市の保健所とともに建設され,当病院が実習病院でもあり,病院に併設されているようなものである.
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