DECISION MAKING IN NURSING こんなとき、あなただったらどうします?・13
看護婦が患者の生命の判断にかかわる時
川島 みどり
1
,
北島 靖子
2
,
村松 静子
3
1みさと健和病院臨床看護学研究所
2埼玉衛生短期大学
3在宅看護研究センター
pp.10-13
発行日 1987年1月1日
Published Date 1987/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921607
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事例腸閉塞を合併したダウン症児の出生に,治療を拒否する両親
妊娠34週,ダウン症の疑いがある児が生まれた.児は腸閉塞を合併している.出産直後,医師から父親には「検査の結果を兄ないと確かなことは言えないが,ダウン症かもしれない.それに腸閉塞の合併症がある.その手術をしないと生命の危険がある」との説明がされた.しかし,父親は「もし,検査の結果,ダウン症であることがはっきりしたら,手術はしないでほしい」と言い,また,生まれた子供を抱きあげれば,自分の決心が鈍るからと言って,あまり子供に会おうとはしなかった.検査の結果,ダウン症であることが明らかになった.母親にも真実が告げられ,医療側は手術の必要性を訴えたが,母親からも手術の合意を得ることはできなかった.手術をしなければ児が死んでしまうことは,火を見るより明らかである.
さて,このような場面にぶつかった時,あなたならどうしますか?
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