特集 家族の想い
インタビュー/夫を癌に奪われた妻・我妻令子さんに聞く—愛すればこそ哀しみは限りなく
我妻 令子
,
柳原 和子
pp.1250-1257
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921564
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語り手の我妻令子さんは,文化人類学者として高名な故我妻洋氏の夫人.我妻氏はハワイ大学準教授,ピッツバーグ大学教授,カリフォルニア大学(UCLA)教授を歴任の後,1980年に19年間にわたる米国生活に終止符を打って帰国され,筑波大学,東京工業大学で後進の指導に当たっておられた.84年7月に食道癌の手術を受け2か月後に退院翌年5月には肺への転移が確認されている.この間,放射線治療や化学療法,免疫療法などが試みられたが,自宅療養中の6月に嚥下性肺炎を併発し再入院,7月25日に逝去された.
精神の貴族’を志していた我妻氏が,癌と闘いながらも病床で精力的な執筆活動や,失われた声を補うために特製のマイクを使い,大学での講義を続けられた話はあまりにも有名である.
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