和漢診療の実際・4
‘気’‘血’‘水’のはなし[2]—気のうっ滞と逆流
寺澤 捷年
1,2
1富山医科薬科大学附属病院
2和漢診療部
pp.450-453
発行日 1986年4月1日
Published Date 1986/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921387
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
気のうっ滞
前回は‘気’の生成とその巡りについてお話しした.そこで今回は‘気のうっ滞’と‘気の逆流’について述べてみよう.
‘先生,ワタシのノドに何かできてるんでしょうか? ノドの辺りに物が引っかかったようでウットウしくて’と訴える患者さんがいる.喉頭癌ではないかとひそかに悩んだり,またそう信じて耳鼻科の先生を転々としたりする人もいる.このような病態の人は,もちろん耳鼻科的な精査を受ける必要があるけれども,他覚的所見がなければ,それは‘気のうっ滞’と考えてアプローチした方がよい.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.