特集 慢性透析者の自立に向けて
障害を持つ透析患者への援助—ソーシャルワークの現場から
遠藤 三保子
1
1あけぼの病院
pp.424-429
発行日 1985年4月1日
Published Date 1985/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921055
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はじめに
人工腎臓の歴史が始まったのは,つい最近のように思われますが,医学史に登場したのは1912年のことで,すでに73年を経過しています.日本においては1954年,初めて臨床に用いられましたが,当時の装置はすべて手作りで,散発的にしか行なわれませんでした.
1965年,国産コイルができ,一方1967年11月に,透析療法が健康保険法の適応となり,1972年には,身体障害者福祉法の更生医療の公費負担制度が実施されるに至り,人工腎臓による治療は急速に普及しました.そして昨年1984年10月,健康保険法の改正により,健康保険特定疾病療養受療証の制度が施行されましたが,制度の矛盾や白己負担分について,今後,検討の余地を残しているのが現状です(表1,2).
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