特集 慢性透析者の自立に向けて
CAPD療法を受ける子供たちへの援助
野地 金子
1
,
坪井 政枝
2
,
中山 勝子
3
,
松井 美由紀
4
,
武 和子
4
,
五十嵐 暳子
5
1北里大学病院腎センター
2北里大学病院学童病棟
3北里大学病院小児科外来
4北里大学病院保健相談室
5北里大学病院外来
pp.430-435
発行日 1985年4月1日
Published Date 1985/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921056
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はじめに
血液浄化療法の新たな手段として登場したCAP-D(Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis;持続的携帯型腹膜透析)療法は,腎不全患者にとって医学的にも社会的にもその有効性が認められ,導入例が増え続けている.当院では,小児腎不全患者に対しては,CAPD療法が,医学的に絶対的な適応であるとして導入をすすめている.
CAPD療法は,従来の透析療法に比較して,①成長が期待できる,②食事管理の厳しさが緩和できる,③時間の拘束が少なく,学校生活への復帰などが可能になる,④小児に多いブラッドアクセス・トラブルや透析中に頻発する不均衡症状の問題が解決される,などの利点がある.そして,CAPD療法の普及は,医療費の削減と患者の生活の幅を広げる上で,極めて有用な治療法であるといえる.
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