インフォメーション 新しいナーシングケアのために
高プロラクチン血症
青野 敏博
1
1大阪大学医学部産婦人科
pp.1343
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920015
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プロラクチンは脳下垂体の前葉から分泌される乳汁分泌ホルモンであり,その血中濃度の正常範囲は5-30ng/ml(ng=lgの10億分の1)である.妊娠・産褥期以外の時期に血中プロラクチン値が30ng/mlを超えると高プロラクチン血症と呼ぶ.プロラクチンが高値になると乳汁漏出をもたらすほか排卵を抑制し,無月経や不妊を招来するので乳汁漏出無月経症候群と呼ばれ,産婦人科領域では重要な疾患となっている.事実,無月経婦人の血中プロラクチンを測定してスクリーニングすると,その約1/5にも高プロラクチン血症が発見され,大変頻度が高いことが判明している.
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