特集 図でみる病態産婦人科学--適正治療のために
生殖・内分泌
高プロラクチン血症
青野 敏博
1
Toshihiro Aono
1
1大阪大学医学部産婦人科学教室
pp.393-397
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207185
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.疾患の概念
1.高プロラクチン血症とは
血中プロラクチン値が高値を示す場合を高プロラクチン血症(hyperprolactinemia)とよんでいる。血中プロラクチンの成人男女における平均値(±SE)はそれぞれ9.9±0.9ng/mlおよび6.5±0.7ng/mlであり,5〜30ng/mlの範囲に分布しているので,30ng/mlを超えるものを高プロラクチン血症と診断している。
高プロラクチン血症は臨床症状として,乳汁漏出症をもたらすほか,排卵障害を惹起するので,無月経や不妊を招来する点が問題となるわけである。
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.