インフォメーション 新しいナーシングケアのために
看護過程
木下 幸代
1
1聖路加看護大学
pp.23
発行日 1983年1月1日
Published Date 1983/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919752
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看護は,健康・不健康を問わず,人々の健康問題の解決を手助けすることを目的とした実践の学である.
看護過程(nursing process)は,問題解決技法による看護実践の方法論として,今日,国際的にも広く認められている.‘問題解決的アプローチ’という点では,他の保健医療分野の方法論とも共通している.1950年代から概念や用語の定義に関して様々な議論があったが,1973年からアメリカ看護婦協会(ANA)は,看護の質の向上を目指した“看護業務の基準ANA standards”を順次発表し,過程としてのとらえ方を示した.このなかで‘看護業務への系統的アプローチ’を明確に打ち出し,さらにこの過程を,クライエント(対象となる人)の健康状態のアセスメント,看護行為の計画,計画の実施,および評価の4つに区分した.この区分は別々の段階を意味するものではなく,4つの過程は同時に起こることもあれば反復することもあり,常に動いている.
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