プロフィル
〈榛葉由枝〉老人と援助者との間にあるズレを研究—「老人には頑固にならざるを得ない何かがあると思って」
吉
pp.105
発行日 1983年1月1日
Published Date 1983/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919768
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一般病院の整形外科病棟でも内科と同じように老人患者が多くなっている。「骨折など治る可能性がある患者の看護は比較的やりやすかったんですが、慢性で治る見込みがないような老人のリウマチ患者や関節症の患者に出会うと、今までの援助内容ではどうにも対応しきれなくなってきたんです」
例えば、関節痛で入院した患者は、その痛みがとれれば退院でき問題がなくなるのではなく、退院しても家庭で生活ができず、自然と寝たきりになり褥創ができ、老人ホームに入れられてしまうことさえある。「それでは本当の社会復帰にはならないですね」そのため入院中に、そういう老人が帰っても生活できるようにトイレや風呂などを改造しようという意識変化を家族がもてるような働きかけをするようになった。
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