コミュニティー・ケア 英国の訪問看護の実態・4
‘老い’と‘死’を医療と福祉で受けとめるホームケア
岡本 祐三
1
,
高山 佳洋
2
1阪南中央病院内科
2大阪府衛生部医療対策課
pp.1406-1411
発行日 1981年12月1日
Published Date 1981/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919423
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老人病院にて
別の日,私たちはやはりカンタベリーにあるナナリー・フィールド(Nunnery Field)老人病院を訪ねた.建て物はまさに古色蒼然としか言いようがない.それもそのはずで,19世紀に建てられた建て物は,日本ではさしずめ重要文化財指定ものである.
古びた風情は結構だが,病院としてはどんなものかと中へ入ると,内部は手人れが行き届き消潔である.朽ちた印象はまるでない.それにしても,前世紀の建て物を,修理を重ねつつ現役の病院として使う‘英国魂’には恐れいるほかはない.
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