グラフ
人の情けにふれました—〈鵠生園〉のデイサービスを楽しむ老人たち
本誌
,
岩下 守
pp.1018-1023
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919060
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‘鵠生園デイサービス’は,在宅の老八たちのためのデイサービス(day service),施設として,今年5月,特別養護老人ホーム‘鵠生園’に併設された.デイサービスとは,独り暮らしとか病弱,身体が不自由であったり精神的な問題があって介護を必要とする在宅の老人に,昼間,生活指導や機能回復訓練,グループ活動などの医療・福祉サービスを提供しようとするもので,老人福祉対策の一環として新たに国の要請を受けて,藤沢市が開設した,国の事業としては全国で2番目の施設である.こうしたデイサービスは,今まで養護老人ホーム・特別養護老人ホームなどの収容施設に重点が置かれてきた老人福祉のあり方が見直され,老人のほとんどを占める地域の在宅老人を対象とする‘開かれた福祉’対策の目玉として注目されている試みである.
ここでの活動は,マイクロバスによる送迎,園内での健康診断,電気治療や入浴(超音波・気泡バス),リハビリテーション(運動寮法,理学療法,作業療法),リクレーション,グルーブ活動,家族を含めた健康相談や生活指導(ケースワーク活動)などが中心であり,午前9時から午後5時までの間老人を預かる,いわば‘託老所’とて,老八たちだけでなく家族にも親しまれている.利用料金は1日400円(昼食・おやつ代).
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