ついである記・33
Lima―旅は道連れ世は情け
山室 隆夫
1,2
1京都大学
2国際整形災害外科学会
pp.340-341
発行日 1999年3月25日
Published Date 1999/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902665
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ラテンアメリカ整形外科・災害外科学会(SLAOT)は中南米のスペイン語およびポルトガル語を母国語とする21力国の整形外科医が加盟している大きな国際学会である.1998年はこの学会の創設50周年に当たるので,同年10月にペルーのリマで50周年記念学会が開かれた.私はかなり以前からウルグァイやメキシコの整形外科学会の名誉会員を務めるなど中南米諸国の整形外科学会とは交流も多く,また,この50周年記念学会の会長となったJosé Castilloとは古い知己でもあるので,招きに応じて3つの講演を用意した.たまたま,私はこの学会の1週間前にメキシコのカンクーンで開かれる国際シンポジウムにも出席することになっていたので,この2つの学会を10日間ほどで丁度うまく渡り歩くことができるのではないかと考えた.地図を見ると,ユカタン半島の先端に位置するカンクーンから南米のリマへ行くにはコスタリカのサン・ホセ経由が最短の行程であると思われた.日本の旅行社に尋ねると,ラン・チリ航空という会社が丁度その路線に飛行機を飛ばしているという.名前だけは知っているが未だ行ったことのないコスタリカという国へ少しの時間でもよいから降り立ってみたいという単純な好奇心も手伝って,私はこの路線のフライトを予約して日本を発った.
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