特集 援助の可能性と限界
人間関係への援助
伊藤 正子
1
1自治医科大学付属病院血液科病棟
pp.1034-1038
発行日 1978年10月1日
Published Date 1978/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918509
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
私たちの病棟は血液科の単独病棟であり,予後不良で,しかも致死の疾病を持つ患者が多い.例えば,近年急性白血病の寛解導入率は著しく上昇したが,その病を担う患者は,たとえ寛解を得たとしても,2,3か月ごとに入院を繰り返し,強化療法を受け,やがては再発を迎える.そうした患者への援助のあり方に悩むことの多い私たちであるが,この病棟で多くのケースを通じて,死を迎える患者に対しての看護者の判断と,家族に対する看護のあり方について学ぶ機会が多い.ここでは2事例をあげ,問題点,反省すべき点について論じてみたい.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.