特集 人間関係
看護婦と人間関係—人間関係の基礎となるもの
堀川 直義
1
1朝日新聞社調査研究室・立教大
pp.14-18
発行日 1962年9月15日
Published Date 1962/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911718
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この原稿は,4月27日,東京にて開催された医学書院主催の“看護学セミナー”の席上で講演された内容を要約してまとめたものです。“人間関係”ということばは,どこの職場でもしきりに言われることばであり,経営者の間では「人間関係管理」の技術として使用されているものでもあるようです。しかし,職場に働く私たちは,それをどう受けとめ,どのように利用して行ったらよいのか—そのためには,やはり人間関係が生まれた社会的必然と,その思想を知らなければならないと思います。
◇親切心と職業意識のちがい◇
人間関係の知識をもって,皆さまにいい看護をしていただきたいと思っておりますが,いまの病院には,人間関係以前の問題がいっぱいあって,それをよくしなければ,人間関係なんていってもいられないような気もしたします。しかし,できる限りのところで,いい看護をしていこう。環境がよくならなければやっていけない,10年さきにならなければやれない—というようなことを言っていないで,あしたの,あるいはきょうの看護ということで,きょうが有効であることを考えなければいけないと思います。
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