脳性麻痺児の発達とその援助・2
正常児の運動・発達 2
井上 保
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.653-656
発行日 1978年6月1日
Published Date 1978/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918425
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Ⅱ.発達過程における機能の変化
子供の発達は,感覚—運動経験の繰り返しとその積み重ねであるといっても過言ではない.感覚—運動経験をするためには,head controlと上肢の機能は必要不可欠な要素である.頭には視覚,聴覚,味覚,平衡感覚の受容器があり,これら受容器からの情報は外界をとらえていくために重要なものである.さらに重要な情報は,運動感覚や位置感覚などの固有受容器からの情報や触覚からの情報である.(頭の動きや上肢の動きのみで,子供は感覚—運動経験をしているのではない.触覚や固有感覚の受容器は全身に分布している.体幹や下肢も含めた全身の運動や受容器を使って,感覚—運動経験をしているのである).
次に発達過程の中で,head controlや上肢の機能がどのように保障されながら変化していくのかを示す.
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