脳性麻痺児の発達とその援助・3
麻痺児の運動や姿勢の特徴
井上 保
1
1神奈川県立ゆうかり園
pp.765-768
発行日 1978年7月1日
Published Date 1978/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918447
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脳性麻痺児の運動の発達が,正常児の発達と比べると遅れてくることはいうまでもない.運動の発達が単なる遅れを示しているだけではなく,正常児にはみられない運動のパターン(異常運動パターン)が出現してくるところに特徴がある.
この異常運動パターンはそれなりに発達して,立位や歩行が可能になることもあるが,多くの場合,異常運動パターンはより強くなってきて,適切な姿勢を保持したり,バランスを維持するために必要な運動パターンの発達を阻害してしまう.そのために脳性麻痺児の獲得できる運動パターンは限られたものになり,質・量ともに非常に貧弱なものになってしまう.
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