研究と報告
絆創膏テストの再検討
土屋 さより
1
,
二戸 輝美子
1
,
澄川 由理子
1
,
中山 清子
2
1国立療養所東京病院外科病棟
2国立療養所大日向荘
pp.66-69
発行日 1978年1月1日
Published Date 1978/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918303
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はじめに
絆創膏は創を覆ったガーゼ・ゴム管・カテーテルやカニューレなどの保持,固定,創面の離開防止,骨折時の固定・牽引など,種々の目的で広く使用され,種類も豊富である.使用にあたっては,①粘着力が強いもの,②皮膚炎(かぶれ)を起こさない,③安価であるものが要求される.
当院で用いている絆創膏は,1)ニチバン(以下布絆とする)(ニチバン製) 2)ニチバン紙バン(同紙絆)(ニチバン製) 3)マイクロポア(同サージカル絆)(3M製) 4)マーキュロバン(同マーキュロ絆)(日広薬品製) 5)クリールバン(同アクリル絆)(ニチバン製) 6)ダーミクリア(ジョンソン社製) 7)ダーミセル(同) 8)エラスチコン(同)であるが,かぶれを起こさない条件を満たすために,約10年前より,緊急手術や再手術を除く手術患者全員に,1)- 5)の5種類の絆創膏についてテストを施行している.その方法は,第29回国立病院療養所総合医学会で,原田らにより報告されたものとほぼ同様であった.しかし,テストの結果かぶれないと分かった絆創膏を使用したにもかかわらず,かぶれは相当数あったため,より実際に則したテスト法を検討し,かぶれを減少させる方法を研究したので結果を報告する.
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