ベッドサイドの看護
両親から虐待されていたKちゃんへの援助
江浦 孝子
1
1中野共立病院小児病棟
pp.61-64
発行日 1978年1月1日
Published Date 1978/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918302
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はじめに
私たちはKちゃんという両親から虐待された女児の看護を初めて経験した.そこで,子供の中に埋もれている資質を発見し,どのような方法で伸ばしていくかという観点で看護に取り組んだ.患児の病状の原因がはっきりするに従って,子供が受けた仕打ちに驚くとともに両親に怒りを覚えざるを得なかった.はっきりしたことは,子供を取り巻く環境が好転するとともに子供は良く育つということを,日々の実践を通して学んだことである.医師と密接に意見や情報を交換し,小児精神科医や児童相談所の指導も受けて,子供の日々の変化と成長に励まされながら看護してきたので,その過程をここに報告したいと思う.
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