ベッドサイドの看護
精神科看護におけるアフター・ケアへのアプローチ
森藤 弘子
1
1香川県立丸亀病院精神科病棟
pp.639-641
発行日 1974年6月1日
Published Date 1974/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917031
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近年精神医療の進歩は,これまで慢性の経過をとりやすいとされていた精神疾患患者の回復を促し,在院期間を短縮させ,多くの患者の社会復帰を可能にしている.しかし,退院して家庭や職場に戻った患者の中には,比較的短期間のうちにシューブ(再発)を起こして,再び症状が悪化し,再入院してくるケースが多い.ところが,このようにシューブを起こした患者でも入院すると大抵の場合は速やかに症状は消失し,情動は一応安定をみせるものである.このような場面にしばしば遭遇する時,私達臨床看護者は単に病院内治療にのみ参加するにとどまらず,退院後のアフター・ケアあるいは再発予防の問題などの,精神衛生活動に関心を持たざるを得ない.このような見地から,臨床看護者として地域精神衛生活動にどのように関わりあいを持っていけばよいかを事例を通して検討してみたい.
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