Nursing Study
退院者の後保護(アフター・ケア)における看護婦の役割
櫻井 あさ子
1
,
関口 伴枝
1
,
金井 伸江
1
,
小林 玲子
1
1群馬大学医学部附属病院精神神経科
pp.87-90
発行日 1963年6月1日
Published Date 1963/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911962
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最近の精神医学のめざましい進歩により,病気がなおって退院する人が多くなったことは,たいへんよろこばしいことです。しかし,ときには再発して,ふたたび入院を余儀なくされる患者も少なくありません。精神科における退院者のアフターケアは,結核の場合と同じように,あるいはそれ以上に重要であると思います。群大病院精神科では,寛解した患者の再発を防止するために,これまでいろいろと働きかけをしてまいりました。その一部はすでに大塚や中西らによって“大学病院精神科における開放的看護とその反響”および,“開放的環境における妄想患者の看護について”として報告されました。
開放的看護のシステムは,患者と看護者の関係をなごやかなものとするので,患者は退院してからも気軽に来院するようになります。そして,わたくしたち看護者に気安く退院後の状態や,生活状況などを話してくれたり,また状態が悪くなりそうなときとか,悪くなってしまったときに,自分から進んで再入院を希望するようになります。
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