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臨床における看護研究
津田 佳世子
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1東京大学医学部保健学科人類生態学教室
pp.678-683
発行日 1973年6月1日
Published Date 1973/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916664
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なぜ看護研究をするのか
‘看護研究はしなければいけないと思っているのだが,問題(研究テーマ)をどう見つけ出したらよいのかわからない’ということがよく聞かれる.このような場合‘なぜ研究しなければならないのか’について,もっとつきつめて考えてみなければならない.
今までに習得した知識や技術だけで十分仕事が遂行されている,少なくともされていると思い込んでいるときには,研究してみたいという意欲も必然性も浮かび上がってこないだろう.日常見慣れた現象や活動を,今さらメカニズムを追究したり,解釈を加えたり,概念化・理論化して,そこから知識を抽出していくことは,そう楽々とできることではないからである.
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