2色ページ 症状の病態生理・1
出血性傾向と止血
中野 昭一
1
1東海大学生理学
pp.486-489
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916624
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出血性傾向(素因)とは
私たちの生活の中で,ちょっと机のかどに足をぶつけたり,つまずいたりして,大きな痣をつくったり,また,何も覚えがないのにからだに紫色の皮下出血を見つけたりすることがある.
ふつう,このようなことはそれほどひんぱんにみられるものではないが,しかし,何も特別な原因が考えられないにもかかわらず,しばしば皮膚や粘膜の点状出血(紫斑),大きな皮下出血(溢血斑),血腫などがみられたり,また,きわめてわずかの外傷によって出血し,1度出血すると容易に止血しないようなことがある.
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