ドクトル巷談
勤務はじめ
広瀬 正義
pp.91
発行日 1969年4月1日
Published Date 1969/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914445
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数年前のことである。私のちっぽけな診療所も,やっと看護婦さんが必要になった。ちょうど運がよく,学校の先生の紹介で一人来てくれることになった。彼女は卒業式が終わるとすぐにやってきてくれた。その翌朝のことである。
私は起きぬけに診療室へいってみた。すると,彼女は早起きをしたらしく,診察室の内外の掃除はほとんど終わり,表玄関のドアをあけ放して,玄関先の歩道や庭木に打ち水しているところであった。
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