特集 終末期患者の看護
宗教がある場合
観世音菩薩のように
鈴木 イチ
1
1東京佼成病院
pp.35-36
発行日 1968年11月1日
Published Date 1968/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914192
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1,300年前わが国に仏教が渡来し,聖徳太子が大坂四天王寺に仏教病院を開かれたのが日本の病院の歴史のはじまりである。今日,わが国には国立,自治体立の病院や私立病院が多いのであるが,この病院は仏教教団である立正佼成会が社会に寄せた数少ない篤志病院のひとつであり,また久しくこの国に姿を絶った仏教病院の再現でもある。昭和27年に創立されてから17年,現在の規模になったのは6年前で,建物は地上7階,地下2階で,病床数は324床の総合病院である。
心の病は信仰で,身体の病は医師でという開設者の大きな慈悲の心で建ったこの病院は,いろいろな苦難をのりこえて順調にレールに乗った。わが国で数十年前より精神身体医学としてこれらが真剣に研究されている。
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