特別寄稿
赤痢菌発見者 志賀潔の生涯—10周年の思い出
高橋 功
1
1もとシュワイツァー病院
pp.90-93
発行日 1968年1月1日
Published Date 1968/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913854
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幼少の頃から論語を学ぶ
志賀潔は昭和33年1月23日に亡くなった。やがてその十周忌なので,ありし日の叔父(私の母の弟)の生涯を偲んでいる。
志賀潔は明治3年(1870年)12月18日佐藤信の五男として仙台市に生まれた。そして幼少の時から生母の実家志賀家の養子になることにきまっていた。実父はもともと仙台藩士だったが,明治維新で,藩の政治がなくなり天皇の親政に統一されることになったので,藩士は職を失った。それで直吉の家も貧乏だった。
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