私の印象
充実した組織・整った設備
須永 文
1
1東急病院
pp.60
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913356
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広く青くそして深々とした太平洋のはるか,広大な地,アメリカに舞い降り,夢のごとく足早やな勉強旅行でした。まず聞きなれた地名,ハワイ島ホノルルは島いっぱいに漂う花の香りで原色の美は目を見はるばかり,まことにすばらしいものでした。最近は折おりに外国の看護の話題の多い時,アメリカのほんの一部ですが,今この目で見,知ることができた喜びは一入です。クワキニ日系病院をかわきりに,アメリカで最も進歩的といわれる太平洋岸地域のワシントン州,カリフォルニア州内の病院を通過見学しましたが,この時ほど時間の貴重さを深く知らされたことはありませんでした。自然の美に調和したすばらしい建物,各々の病院は特殊性が十分に満たされ,大学,郡立,教会立病院と規模も特色も国の姿としてはっきりと表現されています。どこに行っても,余裕あるスペースと立派な器具が備えられ,作業分担がはっきりとしており,安易に人を雇用できること,また働く者が多いためにまず看護婦は看護に専念できることはまことにうらやましいことでした。
高度な教育で看護婦の人員は,わが国同様少ない状況にもかかわらず,看護要員の業務分担が成功していて完全であると思われます。ICUなどのまことに整然と備えられた室での看護,なにかと経済面を考えてそれからという現状の私たちにはちょっと日数のかかる話です。
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