特集 臨床検査室マニュアル
Ⅰ.検査室の設計
設備B 病院電気設備の接地工事
粟根 克己
1
1アイデン
pp.1130-1138
発行日 1976年11月1日
Published Date 1976/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909530
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1.概念
病院設備の接地方式について,(社)日本電設工業協会が指針(51年改定版)を発表した.この指針の審議には日本ME学会が参画し,IEC(国際電気標準会議)の勧告案,NEC(米国電気工事規定)の病院接地条項を参考として審議決定された.
医療の高度化と電子技術の急速な進歩により,医療の中で医用電気機器に期待される役割も日ごとに高まり,その機能も多岐にわたっている.これら医用電気機器(ME機器)に対する電撃防止対策については機器製作面の安全対策の他,電気設備の面から接地方式を完全なものとすることが最重要な基本条件とされている.ちなみに米国における患者電撃死は過去2千件に達すると報ぜられている.IECにおいても安全対策として国際的に勧告案を発表したのも時宜を得たものと考えられる.接地方式は保護用接地と等電位接地の2種類に大別できる.
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