看護の潮 未来をつなぐ准看護婦像
新しい能力発展の基盤として—働きながら学ぶ進学課程の教育方針とその方法
小林 冨美栄
1
1東京女子医大高等看護学院
pp.42-44
発行日 1967年7月1日
Published Date 1967/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913208
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毎年約1万2千人の卒業生が准看護婦養成機関からうまれている。この中の大部分は将来看護婦になりたい希望をもっているであろう。いわゆる“進学コース”とよばれる看護婦教育課程がその道を拓いている。この制度は世界の主な国々の中では日本のみがもっている独特のものである。“進学課程”があることは,准看護婦にはもちろん医療機関にとっても幸いである。私どもは40年3月に“進学課程”の看護婦養成機関を開設して,まだ卒業生を出していないが,働きながら学ぶ進学コースとして可能な限りよい教育をしようと努力しているので,経験の未熟さも省みず実施中の教育について述べてみたい。
本校は“東京女子医科大学病院の看護内容を高めたい”という大学理事者側の念願から設立されたものである1)これは看護教育者なら誰もがもっている“よい看護婦を育成したい”という念願と一致するものであり,このことが教育を担当するものにとって非常に重要なことである。すなわち私どもが理事者と同一の目標に向かって出発点に立つことができたということは,その後の教育のあり方において,私どもが自分たちの能力をもって可能な限りよい道を拓いていける態勢の前提条件となるからである。
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