特別レポート
—ある試み—行動観察にもとづく重症精薄児の看護
佐久間 もと
1
,
石井 こま
,
今 ミツエ
,
関根 和子
,
島貫 きく
,
須佐 八重子
,
市川 君子
,
畑仲 孝三
,
宮寺 千代松
,
菊地 松子
1東大・精神神経科
pp.58-60
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912901
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私たちは,重症精薄児施設(毛呂病院)で医学面においてすら未だに未発達の分野であり,教育の手からも保育の手からも見捨てられた重症精薄児を預り,その看護が困難きわまることをつぶさに味わってきた。たまたま,新たに配属された筆者の一人が,患児たちの集団生活に着目したのがきっかけとなり,集団の本態を把握した結果にもとづき,独自の看護の仕方をあみだしたのである。これは,現行の一般看護法とは立場を異にするが,一つの試みとして報告をしてみたい。まず精薄児自体が,一般科看護の方々にはなじみのうすいものであろうと察し,実情の報告に力を入れて,学問上の研究発表は別稿にゆずりたいと思う。
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