文学
眼と話術—小島政二郎「鷗外荷風万太郎」
平山 城児
1
1立教大学文学部
pp.106-107
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912648
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作者の目
昨年の秋であったか,テレビで,「三界に家なし」というドラマがあった。伊志井寛の扮する初老の作家が,先妻の娘(渡辺美佐子)と再婚の相手(京マチ子)との,二人両様の愛情にはさまれて右往左往する姿が,軽妙なタッチで描かれていた。3人の役者の好演もさりながら,そこに描き出された作家の姿には,非常に暖かな<人間味>が感じさせられたことであった。あのドラマの原作者が,小島政二郎である。
私は,小島さんの書く文章を読むたびに,この<人間味>ということをいつも感じる。
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