特集 看護婦の勤務と生活の合理化
第3部 対人間係をよくするために
看護婦生活をよりよくするための五つの条件—病院労組の指針
柏熊 岬二
1
1大正大学
pp.96-99
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912549
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1.労働組合を正しく認識すること
労働組合に対する世の中の人の考え方には,かなりの誤解や偏見があるようである。病院労組についても,「組合員になるものは危険思想の持ち主だ」「ストばかりやりたがる」といつた怪情報や,「ナイチンゲール精神に反する」「絶対にストをやるべきでない」との非難が一部に交され,はなはだしいときは「労組を作ること自体が間違っている」という暴論さえささやかれていた。看護婦さん自身のなかにも,「労組を作るのは悪いことなのだろうか」「ストをやつたのは間違つていたのではないだろうか」といつた疑問を感じた人がいたと聞いている。
そこで,私は労働組合がいかなるものであるかということから,話をはじめたいと思う。
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