この人と30分
昼は病院・夜は協会《ひとり3役のオイソガ氏》—東京・虎の門病院 総婦長幡井ぎんさん
いぬい なりお
pp.66-67
発行日 1964年4月1日
Published Date 1964/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912217
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若い人たちの純粋な情熱に期待
総婦長といえば,何かいかめしい響きがあるが,幡井さんに関する限り,そんな印象は当てはまらない。あくまでも人あたりがやわらかく,口唇にはいつもほほえみを絶やさない。いい意味での「聖路加カラー」の持ち主なのであろう。
総婦長室のドアをたたいて,この人がいたためしは滅多にない。いつも病棟に出かけていって,現場の看護婦と隔意のない態度で話しこんでいる。ご本人は「計画性がないので」行った先々で「だらしなく」話しこんでしまうとおっしゃるが,そのじつ,なかなかの合理主義者である。
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