扉
〝なやみにこたえる〟ニード
金子 光
pp.1
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911641
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「○○さん,すみませんがお茶を一つ…」「ハイ,あ,あなたは濃いお茶がおすきでしたね」と,気軽にお茶をさしてきてくれました。ちゃんと患者さんのこのみを知っていてその要求にこたえてくれている○○さんは看護婦ではない。まだおさげ髪をつかねたばかりの看護助手なのです。
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外来診察室の一隅で診察が終つたのに何か不安気な面持ちで立ち去りかねている1人の患者がいました。「何か,御用でしょうか?」と看護婦がぎいてみると彼女は,「いま,先生が“××をつかえばいいんだけれど……”と仰言ったのですが,それはどういうものなのでしょうか?ひどくお金がかかるのでしょうか?」といいました。「あ,それは……」と看護婦が説明をしてあげたら患者さんは納得して,主人と相談してみるといつて満足して帰つていきました。
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