特集 陣痛室・分娩室の看護
分娩室における申し送りの実際—産婦のニードにこたえるために
加藤 尚美
1
,
高島 加野
1
1武蔵野赤十字病院母子センター
pp.732-738
発行日 1983年9月25日
Published Date 1983/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206305
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はじめに
戦前とくらべ戦後,分娩場所と分娩管理様式には非常に大きな変化がみられた。現在,ほとんどの分娩が施設の中で行なわれているが,そこで働く助産婦である私たちは,どれほど産婦のニードにこたえ,助産,看護の業務をしているだろうか。戦前は,自宅で大部分の出産がなされ,産婦が家族の協力を得て出産に臨んでいた。そして助産婦は産婦と家族からの信頼を受けて助産を行なっていた。
昭和25年には4.6%であった施設内分娩が,昭和35年には50%,40年には84%,51年には99%となり,現在,出産の大部分が施設内で行なわれるようになった。
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