教養講座 詩の話・11
観察から洞察へ
山田 岩三郎
pp.42-44
発行日 1960年10月15日
Published Date 1960/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911182
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ものの見方は人さまざまである。
まず,視覚の点でも人それぞれ,正視・近視・遠視のちがいもあれば,色盲その他,眼症状の人もあろう。視力の度合,これもそれぞれにちがう。ひとりの人の左右の度がちがうことすら往々であつて,万人を厳密に検眼したら,万人おのおの個人別の差違があろうことも想像できる。指紋が万人不同だと今日の科学データが示すように,視力度の微少さを追求してみたら,視覚も万人不同であるかもしれない。
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