講座
准看教育の問題点
桜井 盛二
1
,
渡辺 マトミ
1
1新潟県立加茂病院准看学院
pp.28-31
発行日 1960年3月15日
Published Date 1960/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911057
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まえがき
昨年10月診療報酬の単価並びに点数の改正に伴つて従来の完全看護に代つて基準看護という一つのものさしが示され,その条件として看護婦,准看護婦,看護助手の比率は5:3:2であるべきことを明示されました。勿論准看護婦の職場は病院のみとは限られないとしても,このことは全国500有余の准看養成機関にとつては真に青天の霹靂とでもいうべく准看教育の前途を考えると暗然,一抹の不安を感ぜざるを得なくなつたのであります。
以上のような動機から昨年暮当時552を算する全国の准看護婦養成所のうち約200校を選んで,教育上の諸問題から学院云営の仕方などに関し46項目に亘つてアンケートの形をとつてお答を願つたのであります。ところが各学院の院長先生はじめ教務の方々の御熱心な御援助によって全体の75%にあたる150校から詳しい御回答を得,そのほか廃止,高看又は進学コースに切り換えられた学院からもその旨の御回答に接しました。かくして全国からいただきました御回答の一部は去る6月の日本病院学会で発表いたしましたが,お忙しい時期に詳しい御回答をよせて下さいました方々に対する責任上,集計の結果を御覧にいれ併せて愚見の一端を述べさせていただきます。
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