口絵
病院の壁の飾画
H
pp.5-13
発行日 1958年12月15日
Published Date 1958/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910742
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単調な色の病院の壁がずつと続いている.そこに病者の心をあたため,またそこに勤務する人たちの心の糧になるような飾絵があつたらどんなに意義深いことであろう.東北大学の附属病院の廊下には有名なマツキカーンの「病院管理学」に出ている挿画が大きく画かれてかけられているところがある.この画は病院管理のあらゆる部面を図式化し象徴化したものであつて,この絵を描かせ,それを掲げさせた人のすぐれた配慮に対して深い感銘を覚えたことが忘れられない.
最近たてられる病院や,管理者の配慮のゆきとどいた病院では,そのように壁面をよく利用しているようである.壁画もあれば飾画もあり,趣向は様々ではあるが,とにかくそれを見る人に何らかのゆとりと心のくつろぎを与えるようである.子供の患者にとつては,治療上の意味も持つていよう.
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