2頁の知識
拡散因子
榊原 仟
1
1東京女子医大
pp.30-31
発行日 1953年8月15日
Published Date 1953/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909384
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リソゲル液などの皮下注射は,注射するのに時間がかゝるし,注射した所が腫れあがつて痛く,患者にとつてもなかなか苦しいものである。この時イリガトールのゴム管の中へ,拡散因子(スプラーゼとかハイラーゼとかいう名前がついて売り出されている)を少量注入してみると,リンゲルは急速に注入され,注射部位に腫張や硬結が生ぜず,患者の痛みも少ないということは,読者のうちにはすでに経験された方があると思う。
どうして,こんなことが起るか。拡散因子とは何であるか。それを簡単に述べてみよう。
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