発行日 1953年5月15日
Published Date 1953/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907294
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看護婦の不足と養成機關
醫療施設の擴充,たとえば公立病院の増加とか,結核病床を大規模に増すとかいうことの必要は何人も認めているが,しかし設備だけできても,これを有効に働かすのは人であるから,優秀な醫師と看護婦とをそれに配置して,醫療の實施方式を充分改良しなければならない。
醫師の自然消耗は,年々の醫科大學卒業生によつてほぼ補充されているが,醫師だけで醫療はできるものではない。看護婦が絶對に必要であるが,この方は不足している。現在看護婦の實働數は,9萬餘りであつて,年間約1割の脱落に對し正規の看護學校を卒業する者は,その約半分をみたすに過ぎない。かくして年々看護婦の不足が重なつてゆく計算である。これでは困るので看護婦養成機關の擴充は焦眉の急に迫まられている。
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