発行日 1949年10月15日
Published Date 1949/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906538
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民主的文化運動につれて最近種々エチケットの問題が論じられてゐる。これは新憲法下の婦人の政治的及社會的位置の變化に伴ひ婦人の眼ざましい進出と男女共學に關絡して必然起つたものと考へられる。
古來日本には東洋的禮儀作方の基本はあるが,純然たる民主的見地に立脚したエチケットを取り入れるとすれば,或程度の既成道徳觀念から去つて封建性を脱却しなくては成り立つまい。英米のエチケット權威者エミリー・ポスト女史やアナ・リチャードソン夫人等も今日英米に於ても以前の正統的エチケットから前進して現代的の動きや,生活樣式に合ふ樣に作法の變化を認めてゐるので,日本に於ても當然民主化に伴ふ變化を期待してよいのである。
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