発行日 1949年7月15日
Published Date 1949/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906495
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我が國に西歐醫學が入つて來たのは相當昔のことであつたが,精神醫學が移植されたのはそれ程遠い過去のことではない。
徳川時代の精神病者の看護が如何なるものであつたかは,正確な資料を持たないが,恐らくは私宅監置の形式で,それは悲慘なものであつたであらうことは想像に難くない。精神病者の治療看護はやはり西歐の精神醫學が導入されて,初めてその緒についたものであつて,精神病院が設立せられて軌道に乘つたものと云へよう。私は記緑を辿つて,明治の當初から今日に至るまで精神病者の收容施設がどの樣に建設され,擴充されて來たか,まにそれと共に看護法が如何に向上して來たかを,年代を追つて述べてみようと思ふ。
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