看護學講座
個人衞生
橋本 寬敏
pp.29-42
発行日 1947年6月15日
Published Date 1947/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906208
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排泄
體外から物質を攝つて,體は生活作用を營むが,その結果不用の物質を體内に生ずる。體の活動が盛なれば,それ程取り入れる物質も多いが,不用の物質を多く生ずる。之をよく掃除しなければ,體の生理機能は妨げられる。體内には掃除をする作用が自然に行はれ,不用の物質が體外に排除される。之を排泄と謂ふ。體の生理作用を活溌にし續けさせるためには,斯の排泄を常によくする樣にせねばならぬ。
肺は呼吸に依つて酸素をとると同時に,不用の炭酸ガスを排泄する。皮膚は汗を出して,體温の調節をするが,汗の内には多少の老廢物も排泄される。併し私共の日常の衞生で特に注意をしなければならないのは,排便と排尿である。
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