研究と報告
精神機能低下をきたした患者のリハビリ看護は家族と一緒に—連絡ノートを活用して
冨沢 京子
1
,
杉本 佐喜子
1
,
和田 さなえ
1
1昭和大学藤ヶ丘病院
pp.596-600
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905867
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はじめに
家族に対する看護実践は,「文脈のなかにある家族への看護」と「家族を1つのユニットとして援助する看護」の2つのレベルがある1)と考える.私たちは前者の実践をめざして,日々看護するなかで家族とかかわっている.
従来から行なっている情報収集のための家族から話を聞く,家族へ要望を伝える,必要なものを準備してもらうなどは,看護者の一方的な都合で行なっていることも多い.しかし,看護活動について患者・家族に伝え,状況に応じて参加を促し,ともに問題解決に向かうことが肝要である2).看護者が積極的に家族にかかわり,希望を聞き出し,不安を軽減し,家族の協力を得て看護を行なえれば,患者に精神的安らぎを与え,早期回復支援につながると考える.
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