研究と報告
阪神大震災でのボランティア体験記—実感した人のつながり,生かされる歓び
川合 房子
pp.578-582
発行日 1995年6月1日
Published Date 1995/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904832
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はじめに
「人間の大地」—セバスチャン・サルガド*の図録写真集が手許にある.
アンゴラの内戦,クウェートの戦争,タイの難民たちなどの作品が映し出されている.惨状下における人々を写しながらも,彼の写真からは,ある種の崇高な美しさが感じられる.それは「人間は社会的に生きるようにできている.写真はそのための1つの道具であり,人と人を強く結びつける.そのために写真がある」という彼の言葉が示すように,そこには,人間へのより深い理解と人の営みの正当な価値を求めるサルガドの姿勢が表れているからであろう.
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